
「あれ、またクリックが2回入った…」「文字入力がおかしい!」
マウスやキーボードのチャタリング現象、本当に困りますよね。大事な作業中やゲームの最中に発生すると、イライラもMAXに。清掃したり、ドライバを再インストールしたり、いろいろ試したけど改善しない…そんな経験はありませんか?
もしかしたら、そのチャタリング、マウスやキーボード本体ではなく、あなたのPC環境に意外な原因が潜んでいるのかもしれません。
今回は、見落としがちなチャタリングを引き起こす可能性のあるPC環境と、その対策についてご紹介します。
1. USBハブや延長ケーブルの罠

多くの周辺機器を接続するためにUSBハブを使用したり、PC本体が遠いためにUSB延長ケーブルを使用したりすることはよくあります。しかし、これらの機器がチャタリングの原因となることがあります。
(画像はイメージです。実際の製品とは異なる場合があります。)
電力不足: バスパワーのUSBハブに多くの機器を接続すると、マウスやキーボードへの電力供給が不安定になり、誤作動を引き起こすことがあります。
- 対策: ACアダプタ付きのセルフパワーUSBハブを使用する、あるいはマウスやキーボードをPC本体のUSBポートに直接接続してみましょう。
- おすすめセルフパワーUSBハブ: Anker PowerExpand+ 7-in-1 USB-C PD メディア ハブ 85Wパススルー充電 Power Delivery USB-Cポート HDMI USB-Aポート(Amazon) (※在庫状況により類似品となる場合があります)
- ノイズの影響: 品質の低いUSBハブや延長ケーブルは、外部からのノイズの影響を受けやすく、信号が不安定になることがあります。特に長い延長ケーブルはノイズを拾いやすい傾向があります。
- 対策: 品質の良い、シールドされたUSBハブや延長ケーブルを選ぶようにしましょう。また、フェライトコアをケーブルに取り付けることでノイズが軽減される場合もあります。
- おすすめフェライトコア: エレコム 高周波ノイズ吸収フェライトコア NF-37SS (Amazon) (※サイズをご確認ください)
- 対策: 品質の良い、シールドされたUSBハブや延長ケーブルを選ぶようにしましょう。また、フェライトコアをケーブルに取り付けることでノイズが軽減される場合もあります。
2. 他のワイヤレス機器との電波干渉

ワイヤレスマウスやワイヤレスキーボードを使用している場合、他のワイヤレス機器との電波干渉がチャタリングの原因となることがあります。
(画像はイメージです。実際の製品とは異なる場合があります。)
- 2.4GHz帯の混雑: Bluetooth機器、Wi-Fiルーター、電子レンジ、コードレス電話など、多くの機器が2.4GHz帯の電波を使用しています。これらの電波が互いに干渉し合い、マウスやキーボードの通信が不安定になることがあります。
- 対策:
- マウスやキーボードのレシーバーを、他のワイヤレス機器や障害物からできるだけ離れた位置に接続する。PCのフロントパネルのUSBポートに接続するのも有効です。
- 可能であれば、Wi-Fiルーターのチャンネルを変更してみる。
- 有線接続のマウスやキーボードに一時的に変更して、問題が解決するか確認する。
- デュアルバンド対応のWi-Fiルーターを使用している場合は、5GHz帯へ接続を変更してみる。
- 対策:
- USB3.0ポートからのノイズ: USB3.0ポートは、その仕様上2.4GHz帯にノイズを発生させることがあり、これが近隣のワイヤレスレシーバーに影響を与えることがあります。
- 対策: ワイヤレスマウス/キーボードのレシーバーをUSB2.0ポートに接続する。または、USB延長ケーブルを使ってレシーバーをUSB3.0ポートから物理的に離す。
3. 静電気の影響

特に乾燥しやすい季節には、静電気がチャタリングの思わぬ原因となることがあります。PC本体や周辺機器、あるいはユーザー自身が帯電していると、その放電がマウスやキーボードの精密な電子回路に影響を与え、誤作動を引き起こすことがあります。
(画像はイメージです。実際の製品とは異なる場合があります。)
- 対策:
- 加湿器を使用するなどして、部屋の湿度を適切に保つ(一般的に湿度40%~60%が目安)。
- PCケースや周辺機器に触れる前に、金属製のドアノブなどに触れて自身の静電気を逃がす。
- 静電気除去グッズ(リストストラップやキーホルダータイプなど)を使用する。
- PCの設置場所を見直し、カーペットの上などを避ける。
4. その他の稀な原因
上記以外にも、以下のような稀なケースでチャタリングが発生することがあります。
- 電源の不安定さ: PCの電源ユニット(PSU)が不安定だったり、タコ足配線で電力供給が不安定だったりすると、USB経由で接続されているマウスやキーボードにも影響が出ることがあります。
- 対策: 壁のコンセントから直接電源を取る、品質の良い電源タップを使用する、PCの電源ユニットの点検や交換を検討する。
- グラフィックボードや他の拡張カードとの相性問題: 特定のハードウェア構成で稀に発生することがあります。
- 対策: 各パーツのドライバを最新にする、CMOSクリアを試す、パーツの抜き差しを試す(専門知識が必要です)。
まとめ
マウスやキーボードのチャタリングは、本体の故障だけでなく、意外とPC周りの環境が原因で発生することがあります。
「色々試したけどダメだった…」と諦める前に、一度ご自身のPC環境を見直してみてはいかがでしょうか。USB接続、電波干渉、静電気など、今回ご紹介したポイントを確認することで、長年の悩みだったチャタリングが嘘のように解決するかもしれません。
もしこの記事が、あなたのチャタリング問題解決の一助となれば幸いです。