
「新しいマウスやキーボードが欲しいな」と思って製品情報を見てみても、「DPI?」「メカニカル?」「Nキーロールオーバー?」といった専門用語のオンパレードで、どれを選んでいいか分からなくなってしまった経験はありませんか?
製品のスペック表に書かれている言葉は、メーカーが「この製品はこんなにスゴイんだよ!」とアピールしているポイントです。
つまり、用語の意味が分かれば、その製品が自分に合っているかどうかを正しく判断できるようになります。
この記事では、マウスとキーボードを選ぶ上で最低限知っておきたい基本用語を、初心者の方にも分かりやすく、やさしく解説していきます。
この記事を読み終える頃には、あなたも自信を持って自分にピッタリの製品を選べるようになっているはずです!
これだけは押さえたい!【マウスの基本用語】
まずは、毎日何度も手に取るマウスの基本用語から見ていきましょう。
1. 読み取り方式(光学式 / BlueLED / レーザー)
マウスがどうやって動きを読み取っているかの違いです。使う場所の環境に影響します。
- 光学式(こうがくしき)
- 特徴: 赤い光で動きを読み取る、最もスタンダードなタイプ。
- メリット: 安価な製品が多く、一般的なマウスパッドの上では十分な精度を発揮します。
- デメリット: 光沢のある面や透明なガラスの上では、カーソルが飛ぶことがあります。
- BlueLED(ブルーエルイーディー)
- 特徴: 青い光で読み取るタイプ。光学式よりも高精度です。
- メリット: 小さなホコリや凹凸の上でも正確に読み取れるため、布や紙の上など、様々な場所で使いやすいです。
- デメリット: こちらも透明なガラスの上は苦手です。
- レーザー式
- 特徴: 目に見えないレーザー光で読み取る、最も高精度なタイプ。
- メリット: BlueLEDでも苦手な光沢面や、なんと透明なガラスの上でも操作できる製品があります。
- デメリット: 高価になる傾向があります。
【ワンポイント】 迷ったら、まずはBlueLED方式を選んでおけば、ほとんどの環境で快適に使えておすすめです。
2. DPI(Dots Per Inch)
DPIは「マウスの感度」を表す数値です。
「マウスを1インチ(約2.54cm)動かした時に、画面上のマウスポインターが何ドット動くか」を示します。
- DPIの数値が高い: マウスを少し動かしただけで、カーソルが大きく動く(高感度)
- DPIの数値が低い: マウスを大きく動かさないと、カーソルが動かない(低感度)
例えば、解像度の高い大きなモニターを使っている場合はDPIが高い方がカーソル移動が楽ですし、細かいイラスト作業などをする場合はDPIが低い方が微調整しやすくなります。
【ワンポイント】 製品によっては、ボタン一つでDPIを切り替えられる機能が付いているものがあります。作業内容に合わせて感度をすぐ変えられるので、非常に便利です。
▼DPI切り替え機能付きのおすすめマウス
3. ポーリングレート(レポートレート)
ポーリングレートは「マウスがパソコンに1秒間あたり何回情報を送信しているか」を示す数値です。単位は「Hz(ヘルツ)」で表されます。
- 125Hz: 1秒間に125回情報を送信
- 1000Hz: 1秒間に1000回情報を送信
この数値が高いほど、マウスの動きがより滑らかに画面に反映されます。
一般的な事務作業やネットサーフィンでは500Hzもあれば十分ですが、一瞬の操作が勝敗を分けるFPSなどのゲームをプレイするなら、1000Hz以上に対応したゲーミングマウスがおすすめです。
▼高ポーリングレートのおすすめゲーミングマウス
これだけは押さえたい!【キーボードの基本用語】
次に、文字入力の相棒となるキーボードの用語を見ていきましょう。特に「キー構造」は打ち心地を大きく左右する重要なポイントです。
1. キー構造(方式)
キーを押した時に、どういう仕組みで入力されるかの違いです。打鍵感(だげんかん)や価格が大きく変わります。
- メンブレン
- 特徴: 多くの安価なキーボードで採用されている、シート状の接点を使った方式。
- 打鍵感: グニャッとした、あるいはフカフカした押し心地。打鍵音は比較的静か。
- こんな人におすすめ: とにかく安くキーボードを手に入れたい人、強いこだわりがない人。
- パンタグラフ
- 特徴: 多くのノートパソコンで採用されている、薄型の方式。
- 打鍵感: 浅くて軽い、パン!とした押し心地。
- こんな人におすすめ: ノートパソコンの打ち心地が好きな人、薄いキーボードが欲しい人。
- メカニカル
- 特徴: 一つ一つのキーが独立したスイッチになっている方式。ゲーマーやプログラマーに人気。
- 打鍵感: 「カチッ」とした明確なクリック感や、「スコッ」と底までスムーズに押せる感触など、「軸」と呼ばれるスイッチの種類によって様々な打ち心地が選べます。(赤軸、青軸、茶軸など)
- こんな人におすすめ: 打鍵感にこだわりたい人、ゲームをプレイする人、正確なタイピングをしたい人。
- 静電容量無接点方式(せいでんようりょうむせってんほうしき)
- 特徴: 電極が一定の距離まで近づくと回路が接続され、入力される高級な方式。物理的な接点がないため、耐久性が非常に高い。
- 打鍵感: 「スコスコ」と表現される、極上の滑らかな押し心地。静音性も高い。
- こんな人におすすめ: とにかく最高の打ち心地と耐久性を求める人、長時間のタイピングでも疲れたくない人。
▼キー構造別のおすすめキーボード
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2. Nキーロールオーバー / アンチゴースト
ゲームをする人には特に重要な機能です。
- Nキーロールオーバー: 複数のキーを同時に押したときに、押したキーすべてを正確に認識してくれる機能。「N」には認識できるキーの数が入ります(例:6キーロールオーバー)。
- アンチゴースト: 複数キーを同時に押したときに、押していないはずのキーが誤って入力されてしまう「ゴースト」現象を防ぐ機能です。
事務作業でキーを同時にたくさん押すことは稀ですが、複雑なコマンドを入力するゲームでは必須とも言える機能です。
3. テンキー(あり / なし)
キーボードの右側にある、電卓のような数字キーのかたまりが「テンキー」です。
- テンキーあり
- メリット: 数字の入力が圧倒的に速く、効率的。経理やデータ入力作業が多い方におすすめ。
- デメリット: キーボードの横幅が広くなるため、マウスを置くスペースが狭くなる。
- テンキーなし(テンキーレス)
- メリット: コンパクトでデスクの上を広く使える。キーボードとマウスの距離が近くなり、腕の移動が少なく済む。
- デメリット: 数字の入力は上部の横一列のキーを使うため、テンキーに慣れていると不便に感じる。
ご自身の作業内容やデスクの広さに合わせて選びましょう。
まとめ:用語を知れば、最高の相棒が見つかる!
今回は、マウスとキーボードの購入時に役立つ基本用語を解説しました。
最初は難しく感じるかもしれませんが、一度覚えてしまえば、製品のスペック表が「この製品はこんな特徴があるんだな」とスラスラ読めるようになります。
- マウス感度にこだわるなら → DPI
- ゲームで滑らかさを求めるなら → ポーリングレート
- 打ち心地を重視するなら → キー構造(メカニカルなど)
- ゲームでの正確な操作には → Nキーロールオーバー
これらの用語を手がかりに、ぜひご自身の使い方に合った「最高の相棒」を見つけて、快適なPCライフを送ってくださいね!